「戦×恋 ヴァルラヴ」本誌 第50話のネタバレ解説。孤独を愛する少年が、戦乙女ジークルーネの恋人に選ばれる。二人は悪魔から逃れながら、徐々に関係性を深めていく。
本誌 第50話「特別な乙女」のネタバレ
「 戦×恋 ヴァルラヴ」の概要
顔が怖すぎて周囲から怯えられ、自らも人を遠ざけるようになってしまった高校生・亜久津拓真。
ある時、一人の少女を助けたのをきっかけに、9人の少女とルームシェアをしながら世界を救う戦いへと身を投じることになり――!?イチャイチャしないと生き残れない!?
前回 第49話のおさらい
・世界樹の暴走
・四乃の戦恋
・熟睡する四乃
・拓真の覚悟
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「戦×恋 ヴァルラヴ」本誌 第50話のネタバレ
ジークルーネ現る
いきなりだが、今は若いカップルのデート中である。彼の名前は「友近智(とも)」で、どこにでもいる普通の高校生である。
隣には、不愛想な表情の「ジークルーネ」がいる。智は彼女が戦乙女だと知っていたが、好みのタイプではなかった。
二人は「悪魔」にずっと追いかけられ、攻撃を受けている。ジークルーネは智と手をつなぎ「手繋ぎ盾」を発動させた。
何故、智がそんな面倒なことに巻き込まれたかは、一時間ほど前の出来事がきっかけである。
放課後、彼がプリンを食べながら街を歩いていると、そらからラブレターが降って来た。
思わず手に時「‟契約了解‟」が発動し、目の前にジークルーネが現れた。
‟半神半人‟の女神
「此度の‟恋人契約‟心より感謝す…る?」彼女は智に激突し、二人は倒れ込む。智が起き上がると、辺りの様子が一変していた。
ジークルーネは自己紹介してから、人間界を滅ぼそうとしている悪魔について話し始める。
悪魔とは、この世の‟裏側‟に存在する邪悪で、彼らは‟表‟に住む人間の魂を喰らい成長する。
ジークルーネたち戦乙女は、その暴挙を止めるために神界から遣わされていた。
戦乙女は‟半神半人‟の女神であり、その能力を発揮させるには‟人間‟の力を借りる必要があった。
「つまり、君とボクとがデートすれば、世界を救えるということだな!」ジークルーネの顔が輝いた。
「デートマニュアル100選」
場面は現在に戻る。ジークルーネは愛刀を悪魔に弾かれ、苦戦を強いられている。
彼女は非協力的な智にカツを入れるが、彼に逆ギレされる。
(せっかくできた恋人が、このような覇気のない男だとは…)ジークルーネはイライラした。
(だいたいラブレター受取っただけで恋人とか…詐欺かっつーの)智も怒りが収まらない。
その時、「コロス」と二人の傍らを殺意に満ちた悪魔が通り過ぎた。また急に襲われても困るので、彼らはとりあえず手を握った。
「で、どうやって倒すんだよ、あんなの…」
「それはもちろん、この奥義書を読んで決める!」ジークルーネは「デートマニュアル100選」を取り出した。
彼女は能力「隠れ見の」を見つけ、見つめ合っている時だけ姿を消せると説明する。
智はジークルーネに、悪魔を倒した後での恋人契約解消を確認した。
ラブレターの真実
「家には帰れるがオサラバはできぬぞ」
「は?」
悪魔の急襲に備えるため、彼女は智の家に滞在すると答える。すると、背後から大きな物音が聞こえる。
のんびりしている暇は無くなり、二人は突破口を見つけようとした。
「やはり先ず『隠れ見の』で…」ジークルーネは智の手を握った。
(でも、思えば久しぶりだな…こうやって誰かと一緒にいるなんて)
それは、彼の両親が事故で以来だった。
物思いに耽る彼に、ジークルーネが声をかける。智は、偶然ラブレターが自分に落ちてきたと思っていた。
それに対し彼女は、ラブレターは彼が引き寄せたと告げる。
「それなのに君はいつまでもフヌけて情けない」
一方、彼女は一人前の戦士なので、心が揺らいだりしないと言いかけた。ジークルーネは、突然本を閉じ無口になる。
智が閉じた箇所を見せるように言うが、彼女は断固拒否する。そこに、二人の争う声を聞いた悪魔が現れるのであった。
51話へと続く
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50話の感想・考察
智の本音
友近智は、両親を事故で亡くしており、何処にいても独りぼっちでした。そんな彼の下に、天からラブレターが届きます。
智は偶然手にしたと思っていますが、それは彼が引き寄せたものでした。
表面では「友達は必要ない」と強がっていますが、本音は誰かと一緒に過ごしたいと感じていたわけです。
緊急事態下の恋
智は、一人の方が気が楽だと自分に言い聞かせています。そして、大好きなプリンを食べることに生きがいを見出していました。
そんな彼がジークルーネの「恋人」に選ばれたのは、何か理由があるからでしょう。
二人が出会った頃の相性は最悪で、通常であれば即破綻していたでしょう。一方、緊急事態下であれば、最悪が最善に変わる可能性があるのかもしれません。
本気の恋
ジークルーネは、自分たちがデートをすれば、世界を救えると言います。直接的には‟半神半人‟の戦乙女が能力を発揮することで、悪魔を撃退できるからです。
それには、両者が‟本気の恋‟をする必要があるわけです。その為には、両者がお互いのことを深く知り、弱点も含めて受け入れる必要があります。
その意味で、最悪の出会い方をした二人は、‟本気の恋‟に最も近いのかもしれませんね。
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