「戦×恋 ヴァルラヴ」本誌 第53話のネタバレ解説。悪魔を前に七樹は一人で戦っている。そこに、拓真がスレイプニルに誘導されて来る。怖気づく彼の中に怒りが湧き上がり…
本誌 第53話「キスする乙女」のネタバレ
「 戦×恋 ヴァルラヴ」の概要
顔が怖すぎて周囲から怯えられ、自らも人を遠ざけるようになってしまった高校生・亜久津拓真。
ある時、一人の少女を助けたのをきっかけに、9人の少女とルームシェアをしながら世界を救う戦いへと身を投じることになり――!?イチャイチャしないと生き残れない!?
前回 第52話のおさらい
・人間界への転送
・人間界への到着
・騒然となる街
・アクマの登場
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「戦×恋 ヴァルラヴ」本誌 第53話のネタバレ
孤独な戦い
突然現れた悪魔に対し、七樹は一人で食い止めようとする。彼女は人々に逃げるように言いながら、悪魔に立ち向かっていった。
その様子を見ていたスレイプニルは、何かを察して走り去る。
その頃、拓真は母親の墓参りに来ており、期末テストの成績が悪かったと報告した。
その時、彼の背後で犬が吠える。
拓真が驚いて振り返ると、そこには見覚えのある犬がいた。犬は彼が持つテスト結果を奪い、走り去っていく。
一方、七樹は悪魔を前に打つ手が無くなっていた。
彼女は敵の攻撃を躱すのが精一杯で、反撃できないでいる。
七樹は、道端で子供が泣くのに気を取られ、悪魔の攻撃をまともに喰らってしまった。倒れ込む彼女の上に、悪魔が容赦なく襲いかかる。
立ち上がる拓真
すると、スレイプニルが悪魔の背中に飛びつき、鋭い歯で噛み付いた。
犬を追ってきた拓真は、目の前に化け物が現れて恐怖を覚える。
(あんなの絶対に関わりたくない…!)彼は気づかれぬよう立ち去ろうとした。
そこに「スーちゃんを放せ!」という声が聞こえてくる。拓真は、声の主に見覚えがあった。
彼は、悪魔と戦っている少女を助けようと、誰かを呼ぼうとする。周囲を見渡すと、皆も同じような考えをしていた。
(誰も助けに行かないのか…)拓真は、一人で戦う少女と自分が重なっているのを感じる。
彼の中に怒りが湧き上がり、悪魔と七樹の間に割って入った。
絶体絶命のピンチ
拓真は悪魔の攻撃を受けるものの、その場に踏ん張っている。そして、倒れている七樹を抱き上げて、その場から走り出した。
「どうしてボクを…」
「別に…大した理由はありません」拓真は、じっとしてられなかっただけと応える。
七樹は彼に抱えられながら、ピンチの時に助けてくれる”白馬の王子様”を想った。
ところが、悪魔に回り込まれてしまい、二人は絶体絶命のピンチに陥る。
(どうすれば…)拓真が焦った時、七樹は彼の頬に手を当てた。
「…ボクの名前はヴァルキュリア・七樹・ジークルーネ」
「これから、よろしく頼む」と言って彼女は拓真にキスする。
戦乙女の発動
すると”初めてのキス”が了解され、拓真は”恋人(エインヘリヤル」と承認された。
七樹は戦乙女を発動し、襲いかかる悪魔に反撃を加える。彼女は手にした剣を振りかざして、敵を立ちどころに撃破した。
場面は現在に戻り、拓真と七樹が墓参りに来ている。
「…初めて会った時のキミといったら、ほんと情けなくて…」
「す、すみません」
拓真は七樹に、何故自分が最初から恋人候補だったのか尋ねる。
彼女は、父親から聞いたことを伝えた。それは、尋常ならざる魂を持ち、戦乙女の力を最大限に引き出せる物が地上にいるというものだ。
その頃、グリンカムビと二葉が病院を調査している。
二葉は病院に残るエーテルの残滓をみて、この場所が発生源と突き止めた。また、彼女は五夜から、拓真の「本」で世界樹の根が消滅したと報告を受けている。
七樹は拓真に対し、勘違いしないように忠告した。
「パパの推薦がなくても、ボクはきっとキミを選んでいた」
彼女は彼に、一歩踏み出したかの時の自分を誇りに思うように言うのであった。
54話へと続く
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53話の感想・考察
孤独な戦士
戦士というものは、いつも孤独なものですね。一人悪魔と戦う七樹の姿には、かなり痛々しいものがあります。
生身の人間の姿では、どう考えても勝ち目がないからです。
おまけにスレイプニルは犬のままであり、大した戦力にはなりません。
スレイプニルの作戦
とはいえ、スレイプニルは犬の嗅覚を活かして、拓真の居場所を突き止めました。
そして、彼を七樹の下へと誘導します。人と関わりたくない拓真は、人に頼まれたら断っていたでしょうね。
その意味で、スレイプニルの作戦勝ちと言えます。
尋常ならざる魂
それでも拓真は、恐ろしい化け物を前に尻込みしました。助けたいのは山々でしたが、自分が適う相手ではなさそうです。
そんな時は、警察に任せるしかありません。ところが、拓真の中の魂が彼を奮い立たせました。
それは彼が「尋常ならざる魂の持ち主」だったからです。拓真も、七樹に認められることで自信がついたでしょうね。
それが「恋人(エインヘリヤル)」というものです。
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