「ゾンビッチはビッチに含まれますか」本誌 第30話のネタバレ解説。ナユタは小春を書道デートに誘う。彼女は自分の良さを見せようと意気込むが、ハプニングで小春を墨まみれにしてしまう…
本誌 第30話「ゾンビッチ、やっぱり見間違える」のネタバレ
「ゾンビッチはビッチに含まれますか」の概要
二階堂紗季菜は帝東亜高校の1年生で、幼馴染で同じ高校に通学する初野小春に片思いをしている。紗季菜は小春とエ◯チをしたかったが、そんなことは言えずにいた。ある日、紗季菜はトラックにはねられ轢死したが、停止していた心臓が再鼓動し、ゾンビとして生き返った。
前回 第29話のおさらい
・はじめてのエステ
・積極的なナユタ
・二人の子供時代
・男性が苦手な理由
前回のネタバレはこちら
「ゾンビッチはビッチに含まれますか」本誌 第30話のネタバレ
勇気ある誘い
「あ、あの初野さん…ちょっと良いでしょうか?」ナユタが学校で声を掛ける。
「天王寺、どうしたの?」ナユタは、次の日曜日に小春をデートに誘った。
彼女の積極的アピール作戦は功を奏し、二人は彼女の馴染みの書道教室に来ている。
そこは、一般人でも参加できる体験教室が開かれていた。デートっぽくはないが、二人きりのお出かけには間違いない。
ナユタは、最低限の自分の好意は伝わっていると思った。しかし、それは彼女の独りよがりだった。
「あらなゆちゃん、よく来たね〰」教室の平塚先生が暖かく出迎える。
ナユタは中学校まで、その先生に教わっていたと言う。
平塚先生は微笑みながら「いつの間に男作ってたんだい?」と小声で尋ねた。
「ま…まだ付き合ってませんから!」ナユタは必死になって否定する。
ナユタの特技
小春は、小学生時代によく書き初めで選手に選ばれていたと話す。
「まー多分、字が元気っていう一点のみの評価だと思うんだけどね」
彼は、ナユタに正統派の上手なイメージがあると続けた。彼女は謙遜しながらも、書道には自信があった。
(良いところを見てもらって…初野さんに良い印象を…!)
サキナと小春の付き合いの長さに対抗するには、一回一回で濃い時間を過ごす必要があった。
(いざ…!)筆を墨につけたとき、「お、おい天王寺…」小春が呼び止める。
ナユタは夢中で墨を擦りすぎてしまい、ほぼ固体のようになっていた。
「この墨汁使う?」
「い、いえ」
小春に良い印象を持ってもらいたいのに、イキナリ助けてもらうわけにはいかなかった。
先生の評価
ナユタは水入りのスポイトがあるのに気づき、それで水を足そうとする。
その時、彼女の足がつってしまい、ナユタは拳でスポイトを叩く。すると蓋が飛んで、小春の硯を直撃した。
結果、彼の顔も服も墨まみれになる。
「おわぁー!?ごごごごめんなさい!」
「あー大丈夫、大ジョブ!」
ナユタは小春の顔を拭きながら、自分の不甲斐なさを責めた。ふと平塚先生に目を遣ると、先生は親指を立てて微笑んでいた。
(ち、違います!わざとじゃないですから!)ナユタは心のなかで弁解した。
彼女は書き上げた作品を添削してもらいに行く。
(せっかく初野さんをデートに誘ったのに…ドジばかり…)
落ち込むナユタに対し先生は「良い字を書くようになったねぇ」と評価した。
不思議な感覚
以前のナユタの字は手本のようにキレイで、言うなれば大人しい字だと言う。
「今日の字には勢いがある…活き活きとしていて自由な字を書くようになったね」
そこには心境の変化が現れていた。平塚先生は、怖がらずにやりたいように筆を走らせるようにアドバイスした。
「ひとつ添削するとすれば…」
先生は半紙の上に「告っちゃいなよ」と走り書きした。
帰りの電車の中、小春は「やー今日は楽しかったよ」と話す。
「で、でも墨汁かけてしまって…すいませんでした…」ナユタは引きずっていた。
「あー気にしないで良いって!」車内には二人しかおらず、小春は缶コーヒーを差し出す。
(…不思議…)ナユタは胸があたたかくなるのを感じるのだった。
31話へと続く
31話のネタバレはこちら
準備中
30話の感想・考察
情熱的な女子
ナユタが小春をデートに誘いました。引っ込み思案な彼女が、此処まで積極的になるなんて驚きです。
それも、サキナというライバルがいるからでしょうね。サキナに対抗するには、積極的にアプローチするしかないわけです。
元々ナユタは情熱的な女子で、祖父の教育によって謙虚になっていたとも思われます。
自信のある姿
平塚先生も良いキャラクターでしたね。明け透けに尋ねるところは、人間味を感じさせます。
そんな書道教室であれば、楽しんで通えたことでしょう。良い先生の指導を受ければ、書道の腕も上達するものです。
実際、ナユタは書道が特技となっていました。自信があるからこそ、自分の一番良い姿を小春に見せられると思ったのでしょうね。
小春の優しさ
人間は過信の時、思わぬ失敗をしでかすのでしょう。ナユタも気負い過ぎたため、墨を擦りすぎてしまいました。
そして、悪いことは重なるもので、墨で小春の顔や服を汚してしまいます。その時点で、ナユタは「終わった」と思ったことでしょう。
但し、小春の優しい言葉に救われます。それは、彼女を包み込むような優しさだったのでしょうね。
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