「ゾンビッチはビッチに含まれますか」本誌 第21話のネタバレ解説。名家の跡取りだった八城シンは、女中ゆきと恋仲となっていた。彼はゆきとの結婚を考えていたが、彼女が”流行り病”に罹って…
本誌 第21話「恋するゾンビボーイ、八城。」のネタバレ
「ゾンビッチはビッチに含まれますか」の概要
二階堂紗季菜は帝東亜高校の1年生で、幼馴染で同じ高校に通学する初野小春に片思いをしている。紗季菜は小春とエ◯チをしたかったが、そんなことは言えずにいた。ある日、紗季菜はトラックにはねられ轢死したが、停止していた心臓が再鼓動し、ゾンビとして生き返った。
前回 第20話のおさらい
・心配する乃神
・オンラインプレイ
・発動するエロ妄想
・FPS
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「ゾンビッチはビッチに含まれますか」本誌 第21話のネタバレ
シンの回想
「八城クンてさー、前の学校でも相当モテたでしょ?」「いきなり二階堂さん狙いとか自信無きゃできないよー」
「ハハ…そんな自信なんて」クラスの女子2人が、シンと話している。
彼は、彼女たちに好みのタイプを訊かれ、昔のことを思い出す。八城シンは名家の跡取りとして生まれ、何不自由なく育ってきた。
中学卒業を半年後に控えた時、彼はある決断をする。それは、恋仲だった女中ゆきとの結婚を父親に相談することだった。
「心配いらないよ、きちんと話せばわかってくれる…」シンはゆきに心配しないように言った。
学友のアドバイス
卒業まで一か月となった頃、彼は学友らと共に帰宅の途につく。シンは学友の持つ傘に目が留まり、脳裏にビロードのスカートをまとったゆきの姿が浮かんだ。
「ち、一寸だけ僕に貸してくれないか…」シンは学友に迫った。
「八城が呆けている時は、大抵助平なことか、あの女中のことを考えていると相場が決まっている」もう一人の学友が冷やかす。
ゆきは当時体調を崩していたが、治りける度に仕事をしていた。それ故、身体が休まっていないのをシンは心配する。
「それなら牛肉を食わせろ!…何より活力と精力が付くぞ!」学友がアドバイスした。
シンは(性欲が付く!?)と勘違いし、身体が火照ったゆきを想像する。
そして「そんな媚薬を盛るようなことができるかー!」と学友を睨む。
話題はシンの卒業後の進路となり、彼は父親の跡を継ぐと告げる。
その代わりに、シンは父親にゆきとの結婚を許してもらうつもりだった。
ゆきの寿命
帰宅すると、女中のちえが出迎えた。
「ゆきの体調はどうですか?」
「そのことで旦那様がお話があると…」
そこでシンは、父親がゆきに暇を出したのを知った。それは、その日の昼に彼女が吐血し、‟流行り病‟と医者に言われたためである。
ゆきの寿命が長くないと知り、シンの鼓動が激しくなる。彼は父親の前に跪き、ゆきを妻として迎えたいと訴えた。
それに対して父親は、彼女の面倒は最後までみるものの、八城家の嫁として迎えることは出来なかった。
シンは、病や身分を理由に自分を騙すことは出来ないとし、父親の部屋から出て行く。
その足でゆきの部屋に行くが、そこに彼女の姿は無かった。
二人の運命
雨が降る中屋敷の外を探すと、立ったまま雨に打たれる彼女を発見した。
「熱が下がらないので、少し雨に当たろうと思いまして…」
彼女は草履を脱いで川辺に立っており、それが嘘だと直ぐに分かった。
「ゆき…父さんから何か言われたのかもしれないが…僕にとって君だけが本当だ」シンは彼女の肩に手を置く。
ゆきは彼を近づけないようにしながら、自分の母親も同じ病気で死んだことを告げる。彼女は、惨めな姿をシンに見せたくないため、一人逝かせて欲しいと頼んだ。
「わかった…なら僕も一つ願いを聞いてもらうよ」
シンとゆきは、手をつなぎながら川に入って行く。
深い暗闇の中、シンは(これで、これで良いんだ…)と自分に言い聞かせていた。
ゆきと一緒になれない世界に未練など何一つ無かった。
(…まあ何一つ…と言うと語弊があるが…)
唯一の心残りは、ゆきと身も心も一つになれなかったことだ。
「しかし婚前交渉は!」シンは布団の中から飛び起きるのであった。
22話へと続く
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21話の感想・考察
困難な恋
イケメンのシンは、クラスの女子たちからモテモテです。彼は好きなタイプを訊かれ、遠い昔を思い出しました。
‟ゾンビッチ‟になる前は、名家の跡取りだったんですね。そこには何人も女中がいたようで、その中の一人にシンは恋をしました。
昔の資産家の家では、よくある話だったのでしょう。また、困難な恋ほど燃えたのかもしれませんね。
真面目な性格
シンはゾンビッチになる前から、妄想癖があったようです。
学友の洋傘を見て興奮しており、学友たちをドン引きさせています。尤も、身近に好きな女性がいても何もできないので、欲求が溜まっていたのかもしれませんね。
真面目な彼としては、女遊びなどもしなかったと思われます。
ピュアなハート
シンの楽しみは、ゆきに学校の話を聞かせることでした。彼女が楽しそうに聞いてくれるので、彼も話し甲斐があったでしょう。
そんなところから、段々彼女を好きになっていったのかもしれません。しかし、ゆきが‟流行り病‟だと知り、愕然となりました。
それでも、初心な彼は彼女と結婚しようとします。サキナにしろシンにしろ、ピュアなハートの持ち主が‟ゾンビッチ‟になるのでしょうか?
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