「戦×恋 ヴァルラヴ」本誌 第63話のネタバレ解説。神界に帰還した二葉は、旧友のフレイヤと再会する。”恋人”に疑問を持つフレイヤに対し、二葉は自分の希望を率直に伝える…
本誌 第63話「帰る乙女」のネタバレ
「 戦×恋 ヴァルラヴ」の概要
顔が怖すぎて周囲から怯えられ、自らも人を遠ざけるようになってしまった高校生・亜久津拓真。
ある時、一人の少女を助けたのをきっかけに、9人の少女とルームシェアをしながら世界を救う戦いへと身を投じることになり――!?イチャイチャしないと生き残れない!?
前回 第62話のおさらい
・アクマ撲滅委員会
・グリンカムビの帰還
・留守を守る乙女たち
・突き飛ばされるスクルド
前回のネタバレはこちら
「戦×恋 ヴァルラヴ」本誌 第63話のネタバレ
四乃の覚悟
四乃が夢の中でうなされている。
彼女が目を覚ますと、隣には裸の二葉が寄り添っていた。
二葉は神界に出発する前に、四乃にエーテルを補給していたのだ。
四乃は傷だらけの身体を抱えながら、辛うじて命を繋いでいる。
彼女は息を切らしながら、二葉に自分の死後のことを託す。
「あるじ様が記憶を全て取り戻して、その時私がいない時は…代わりにお伝え願えますか?」
それは、拓真の母親が亡くなったのは彼のせいではないということだ。
四乃は、拓真の決断は間違いではなかったと言う。
久々の再会
場面は、神界「虹の橋」に移る。
「お帰りなさいませ、二葉様、グリンカムビ先輩」シヴが出迎えている。
グリンカムビはそのまま担架に乗せられ、身体の換装に向かおうとした。
すると、彼はシヴに頭を殴られ、勝手に行動して怪我したのを反省するように言われる。
「あらあら♪」二葉が笑っていると、「久しいな、ゲルヒルデ」紅葉騎士団団長フレイヤが現れた。
「久しぶりねフレイヤ」二葉は彼女とグータッチする。
二人は外で話すことにし、廃れた街の中を歩いている。
その辺りは、かつて緑豊かな場所であったと二葉は思い出す。
現在は‟病‟に罹る者が続出しており、医療局は過密状態であった。
「かつての神界はもはや戻らない、後はただ滅びを待つのみ」フレイヤが寂しげに告げた。
彼女は二葉に、九姉妹の‟恋人‟が本当に滅びから自分たちを救えるのか尋ねる。
「大丈夫、拓真ちゃんなら必ずやってくれるわ」二葉は笑顔で答えた。
オーディンの期待と覚悟
その後、二葉は父親への挨拶に向かった。
戦士の館「主神の間」には、重臣たちに加え医療局の面々も揃っていた。
オーディンがグリンカムビの様子を尋ねると、局長のエイルが「深刻な状態」を説明する。
身体を人間体から神体に戻しても、呪いの刻印を解くことが出来なかった。
その呪いは身体だけでなく、魂そのものに刻まれた悪毒と思われる。
それは、ロキの‟魔剣レーヴァテイン‟と同じ性質だった。
そのためエイルは、グリンカムビが再起する可能性はゼロだと語る。
それに対してオーディンは、九姉妹が直に冥界を攻略することで‟病‟の原因を必ず取り除くと応えた。
それまでは、戦士の館と自分の命を守り抜くことが各自の使命だと続けた。
フレイの嫉妬
父親への挨拶が済み、二葉は子供たちにお土産のお菓子を配る。
皆が喜ぶ中、二葉はシヴに三沙から預かった手編みマフラーを渡した。
そこには「グリンカムビをよろしくな」と記されており、シヴは暗い気持ちになる。
「二葉が戻って皆喜んでるな」フレイヤが呟く。
「親のいないあの子達にとって、二葉さんは母親のような存在でしたから」副団長フレイが応える。
フレイヤの左にはエイルがいて、同じく皆の様子を眺めていた。
エイルにとっても、‟半神半人‟の二葉は不思議な存在だった。
神と人の二つの因子を持つ生物は、他者を介して己が魂を強化し、世界間を自力で往来できる存在だ。
それは世界樹の法則から外れるもので、エイルとしては一度解剖してみたかった。
「それにしても…僕は納得いきません」フレイは‟戦乙女の恋人‟は人間に過ぎず、自分たちの運命を託せるものではないと語気を荒げる。
それに対しエイルが、‟冥界への扉‟を開けるのは‟恋人‟だけなので、任せるしかないと応え
続けてフレイヤが「お前は六海を取られたのが気に食わないだけだろうが」と突っ込むのであった。
64話へと続く
64話のネタバレはこちら
63話の感想・考察
シヴの手厳しさ
四乃は、九姉妹からエーテル供給を受けて、辛うじて命を繋いでいます。彼女自身は死を覚悟していますが、是非助かって欲しいものです。防衛的にも、彼女の‟鎧‟の力は不可欠ですからね。一方、二葉は無事に神界に帰還し、シヴたちの出迎えを受けています。それにしても、シヴは先輩のグリンカムビに対して手厳しいですね。
二葉の希望
二葉は、荒れた街を見て寂しさが込み上げたでしょうね。そこはかつて、緑豊かな場所だったからです。自然が失われることほど、寂しいものは無いと言えます。彼女は医療局が‟病‟の患者で過密状態だと知り、改めて自分たちの使命の重さを感じたことでしょう。二葉は拓真の力を信じており、半信半疑のフレイヤに対しても希望を伝えています。
オーディンの希望
グリンカムビは、想定以上に重症でしたね。医療局には有能な‟癒し手‟が揃っているはずですが、呪いの刻印を解くことは出来ませんでした。それほど、邪神ロキの悪毒は恐ろしいと言えます。但し、オーディンは希望を捨てていません。彼の希望が、神界を照らす最後の光となるのでしょうね。
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