「人質交換ゲーム」本誌 第3話のネタバレ解説。浦島・藤宮チームの最終”万引き”ターンが始まる。乙姫は床に落ちている万年筆を拾い上げ、そのまま店の出口に向かい…
本誌 第3話のネタバレ
「人質交換ゲーム」の概要
主人公、「浦島タクト」はある日
クラスメートの「藤宮乙姫」が交通事故に巻き込まれる所を助け、死亡してしまい、地獄に落ちてしまう。しかし、その地獄では生き返りのチャンスをかけた「人質交換ゲーム」が開催されていた――…浦島に隠された「ある才能」が「人質交換ゲーム」で発揮されて…!!
前回 第2話のおさらい
・“ハングドマン”現る
・万引きゲーム
・”勝ち”への道筋
・タクトの戦略
前回のネタバレはこちら
「人質交換ゲーム」本誌 第3話のネタバレ
カグヤの勧誘
“万引きゲーム”は後半に入り、浦島・藤宮チーム最後の万引きタイムが始まろうとしている。
(万引の腕じゃ彼らに勝てない…かといってこのままじゃ私達の負け…)乙姫はどうすればいいのか悩んでいた。
一方、対戦相手のカグヤは、乙姫が間違いなく自分たちに寝返ると思っている。
(それしか生き残れる方法は無いからな…)彼女はほくそ笑んだ。
カグヤはハングドマンの許可を貰い、乙姫にアプローチする。彼女は乙姫に、店の商品を持ってわざと”ダウト”されるように言った。
「うちらはこのまま何もしなくても勝てるんだよ」
カグヤは、自分たちと生き残るか、タクトと死ぬか選択を迫る。
タクトの下に戻った乙姫は、口数が少なくなっていた。彼女は心のなかで彼に謝りながら、生き返らなければならない理由を思い返す。
勝利の確信
乙姫の現在の両親は義理の家族で、本当の親は11歳の時に二人とも事故で亡くなっていた。
彼女が引き取られた日から、義父による性的暴行が始まっている。
そんな彼女が死なずに生きてこれたのは、年端もいかない義理の弟がいたからだ。
「弟と一緒に家を出て生きる」その希望を胸に乙姫は生きてきた。
乙姫は床に落ちている万年筆を拾い上げた。そこに「よしお利口だ…そいつを見えるように持って店の外に出な」カグヤが語りかける。
カグヤは呆然と立ち尽くすタクトを見て、(クク…今更慌てても遅いぜ…)笑いが込み上げる。
そして、乙姫が店の外に出た時、カグヤは高々と「ダウト!を宣言した。
本当の勝利者
彼女は目を丸くするタクトを見て、腹を抱えて大笑いする。
「どうよ浦島ちゃん!私たちに負けた気分は!」
「どうやらこれで私たちの勝ちみたいね」乙姫が続けた。
するとカグヤは彼女に、浦島を裏切れば助ける約束は「嘘」だと告げる。
さらに、奴隷の乙姫を買ったとしても、せいぜい利用して使い捨てるつもりだと吐き捨てるように言った。
「サアハングドマン、早く言ってよ!私たちの勝利をさー!」カグヤは催促する。
その時、乙姫はタクトの方を向き「おかげでこいつに騙されずに済んだわ!」と感謝した。
「何言ってるの?…商品の万年筆を持って店外に出てるじゃ…」言いかけてカグヤはハッとした。
“万引きゲーム”は盗んだ商品の合計金額を争うもので、一度盗まれた品は商品とは見なされない。
乙姫が手に持っているのは、最初のターンでタクトが落としたフリして盗んだものだった。
彼はそれを店内に持ち込み、乙姫に拾ってもらったわけである。
「そじゃファーストステージ”万引きゲーム”の勝者は……浦島・藤宮チーーーム!」ハングドマンが宣言した。
タクトの作戦
「な…なんでだ藤宮!」カグヤが詰め寄る。
乙姫はタクトを裏切る寸前にまで揺さぶられたが、最終ターン前の彼の告白で思い留まっていた。
「裸で踊れば気を引けて勝てる」とタクトが言ったのは、乙姫を怒らせるための作戦であった。
カグヤチームに自分たちを不仲と思わせることで、相手の作戦を利用して裏をかくというものだ。タクトはカグヤの賢さを見抜いており、彼女が乙姫を抱き込みにかかるのを予想できた。
「もしもそれまで相手に見破られてたら…?」乙姫はタクトの作戦が確実なのか尋ねる。
それに対しタクトは、「あとは君が自分で判断下すしかない」と答えていた。
最後に彼が言えることは「必ず君を守る」ということだった。
3-2話へと続く
3-2話のネタバレはこちら
準備中
3話の感想・考察
念には念を入れ
浦島・藤宮チームの最終”万引き”ターンとなり、もう後がありません。
ここで都・カグヤチーム以上に万引きできなければ、負けが決まってしまいます。カグヤは自分たちの勝ちを確実にするため、乙姫を抱き込む作戦に出ました。
念には念を入れるところはプロらしいですね。
際どい決断
カグヤは盗みに限らず、詐欺師になっても一流になったと言えます。それは、相手の心理を読んで利用することに長けているからです。
タクトと乙姫が不仲と見るや、言葉巧みに乙姫を引き込みにかかりました。同情する演技も、見事なものでしたね。
そして、理路整然とタクトを裏切るように説得しました。その結果、乙姫は際どい決断を強いられることになります。
弟の声
乙姫は義理の弟のために、どうしても生き返る必要がありました。そのためなら、彼女はどんなことでもしたはずです。
今回、彼女はギリギリまでタクトとカグヤのどちらを選ぶか迷っていたようですね。そして、最後の決め手となったのは「必ず君を守る」の一言でした。
乙姫は、そこに弟の声を聞いたわけです。
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